2020-04-01 / 最終更新日時 : 2020-04-01 H.R.Co-op H.R.Co-op Blogs

「我慢」はいらない。「努力」をしよう！

　ニュースがコロナウイルスで持ちきりですね。皆さんの中にも、この状況に精神的に疲れてしまっている方もいらっしゃることと思います。コロナウイルスの拡散防止のために「我慢」をして、休めない仕事に就いているために出勤するという「努力」をして……、それなのに、人の移動がコロナウイルスを拡散していると言われ、子育て、高齢の家族、どこでもらってくるかわからないコロナウイルス……、気疲れもしますよね。

　この記事でお伝えすることは「ウイルス拡散の『我慢』はいらないから出勤の『努力』をしよう」ということでは、まったくありません。

　「本当にあなたのためになる、支えになる活動は、どのようにして生みだすことができるのか」ということについてです。

　新社会人の皆さんは、今日が初仕事だった方もいらっしゃるでしょう。これからまた、いろいろなことを学び、いろいろなことに悩み、いろいろな苦労をしながら、いろいろな喜びも感じることができると思います。皆さんが前向きにこれからを生きていくうえで、この記事は知っていて損はないことだと思います。

　辞書上の意味では、我慢は「感情や欲望のままに行動するのを抑え堪え忍ぶこと。辛抱すること。」で、努力は「目標の実現のため、心身を労してつとめること。ほねをおること。」です。もっと簡単に言うと、我慢は「したいことをしないこと」で、努力は「したいことのためにすること」です。これだけでもほぼ結論です。「行動しましょう！」ということです。

　ただ、せっかくブログまでご覧に来ていただいてるので、もう少し「我慢」の有害さ、「努力」の貴重さについてお話したいと思います。

　たとえば「コロナウイルスの拡散防止」のための活動です。これは「我慢」ですか？「努力」ですか？

　たとえば「もっと自由に行きたいところもあるし、遊びたいこともあるし、会いたい人もいるのに、なんでやっちゃいけないの。」という考えでコロナウイルスの拡散防止をしているなら、それは我慢です。

　たとえば「高齢の両親や職場の人にうつしたくないし、自分もかかりたくないから、手洗い・うがいや消毒をしっかりとやろう。」という考えでコロナウイルスの拡散防止をしているなら、それは努力です。

　つまり、「我慢」も「努力」も行動することに違いはありません。自分がやりたいからやっているのが「努力」で、やりたくないのにやらされているのが「我慢」です。だから「努力」は楽しむ人が増えますが、「我慢」は手を抜く人も出てきます。

　最終的に「努力」した人は、自分からやるようになり、できる人になります。「我慢」した人は、自分からはやらないようになり、できない人になります。

　「極論だ」と思う人もいるかもしれませんね。では、例を変えましょう。

　たとえば「〇〇高校に進学したいから、受験勉強を『努力』しなきゃ。」と考える人はいるでしょう。しかし「～しなきゃ」は「我慢」です。本当の努力をする自由「したいことのためにする自由」を与えられていたなら、その人はもっと伸びた可能性があります。

　たとえば「〇〇を買いたいから、今月は倹約して『我慢』しよう。」と考える人もいるでしょう。しかし「～しよう」は「努力」です。本当の努力をして倹約を達成したら、倹約が自分の役に立つことを知って、その人はもっと倹約を活用する人になる可能性があります。

　現代では「我慢」と「努力」が置き換えられて使われている場面がすごく多くなっています。だから、努力しているつもりが我慢ばかりをするようになり「自分にできることが見つからない。自分に自信が持てない。」という人を、数多く生みだしています。

　たとえば、優秀な能力を身につけさせる子育てをしてきた人々は「子供が興味を持つような環境を作った。」といいます。これが「努力」の土台です。「～したいと思う」ことを習慣にしている子育てが、「努力」する人間を育てています。学業だけではありません。人間としての優秀さを育てています。

　たとえば、「勉強しなさい」「手伝いしなさい」「兄弟の面倒を見なさい」というしつけをする家庭も多いと思います。これは「我慢」の土台です。「～してはいけない」と考える癖がつく子育てで、「我慢」する人間を育てています。結果、親は子を叱り続けることになります。

　では、なぜ「我慢」と「努力」と２つの言葉だったのでしょうか。

　「我慢」はもともと仏教用語で「自己に執着することを我執といい、その我執から、自分を高く見て他人を軽視する心。自分の間違いに気づきながら、どこまでも我を押し通そうとする心。」だったようです。今の使われ方とだいぶ違いますか？いえいえ、そうとも言い切れません。そういう今の意味を持つに至った理由があるはずです。

　たとえば「我慢」は、「私だって若い時は我慢したんだから、あなたも若いうちは我慢して言われた仕事をしなさい」という使い方をして部下・生徒に接する上司・指導者もいまだに多いでしょう。この上司は「我慢」を積み重ねてきたのだと思います。結果として部下にかけている言葉はどうでしょう。

　たとえば「努力」は、「私はこんな風に努力したんだから、あなたも若いうちは努力して言われた仕事をやってみよう」という使い方になるはずです。この上司は「努力」を積み重ねてきたのでしょう。同じことを部下・生徒に伝えるにしても、まず印象自体も随分違うと思います。

　それぞれの例を、身近な人で思い浮かべてみてください。どちらの上司・指導者が、中身のある仕事をしていますか？

　「我慢」を要求する上司は「感情や欲望のままに行動するのを抑え堪え忍ぶこと。辛抱すること。」を積み重ねてきた結果、「自己に執着することから、自分を高く見て他人を軽視する心。自分の間違いに気づきながら、どこまでも我を押し通そうとする心。」を大きくしました。

　「努力」を要求する上司は「目標の実現のため、心身を労してつとめること。ほねをおること。」を積み重ねてきた結果、たくさんの行動と成功と失敗の経験をもっていることから、自分の間違いを修正しながら、成功するための方法も知りながら、「やってみよう！」と思う心を大きくしました。

　「努力」をする人からは学べることがたくさんあります。しかし、「我慢」をする人には学ぶものがあるか、あなたに必要なことを学ばせてもらえるか、わかりません。

　つまり「我慢」と「努力」とは、

・「我慢」ではやりたいこともしなくなり、「努力」ではやりたいことをできる力を身につけられる。

・「我慢」の積み重ねは、上の人から言われたことばかりをやっているうちに、自分が間違っていたとしても、下の人には言うことを聞いてもらえないと困るようになる。

・「努力」の積み重ねは、やりたいことを目標として建ててやっているうちに、知識・方法・経験・客観性が身につき、下の人にはそれら基にして「やってみよう！」と言えるようになる。

　ということです。今日から新生活が始まった皆さん。これから先、どんな人と出会うかはわかりません。しかし、あなたの人生はあなたのものです。あなた達の時代はあなた達のものです。ひたむきに努力をすることさえ忘れなければ、なんでもできるようになります！

　もう少し「努力」について、「どこまで頑張れば『努力』と呼べるのか？」、お伝えしておく必要はあるかと思うので、そこを次のブログでお話をさせていただこうかと思います。

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　今後とも、お付き合いいただきますよう、よろしくお願い致します。

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